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2007.10.28 Sunday 23:49

幕末散歩(江差・其の二)

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esashi4.jpg沈む開陽丸を見て、土方さんが拳を打ちつけて悔しがったという松の木が旧檜山爾志郡役所の前に残っています。
旧檜山爾志郡役所は元奉行所だったところで、現在の建物は明治20年に建てられたもの。今は郷土資料館として公開されています。白と緑のコントラストが可愛らしい建物なのに、昔は役所が警察を兼任していたために取調べ室や留置所があるのが面白い。
郡役所役所の前には江差八勝の碑がありまして、江差八勝とは頼三樹三郎が江差を訪問したおりに、俳句仲間と選定したものだそうです。江差とその近隣から選んだ八つの絶景を七言絶句にし、頼三樹三郎が揮毫して姥神大神宮に献額したとか。
前出の「江差旅の本」には、頼三樹三郎がこの地に残したロマンスの話なんかも載っていました。弘化4年、安政の大獄で処刑される10年前ほど前のことです。

esashi5.jpg江差にはニシン漁で賑わっていた頃の網元や豪商の家が残っていて、せっかくなので見学することにしました。
最初に訪ねた横川家は網元のお家。ここではにしんそばをいただきました。
次の中村家は国の重要文化財で、こちらは解説の方がいて内部も隅々まで見て歩くことが出来ます。二階にも上がれます。何重もの扉で守られた蔵や、蔵と蔵の間はかならず漆喰の壁で仕切られているなど、火事への備えはとにかく厳重なものでした。
お隣の「せき川」という甘味屋さんで一休みした後、松前藩随一の豪商であったという関川家の旧別荘へ。
中島三郎助の俳句仲間に孤山堂無外という人がいるんですが、この人の奥さんが大塩平八郎の縁の人で、関川家に匿われていた時に無外と出合ったらしいという話をとある本で読んだことがあります。出典が定かでないので真偽の程は分かりませんが、本当だったら素敵な話ですね。

さて、江差のお土産といえば五勝手屋羊羹。
同封されていた「由来」によると、初めて蝦夷で小豆を作ったのが、南部から入植した五花手組の人達だったとのことで、それが「五勝手屋」の名前の由来となっているそうです。五勝手屋羊羹の創業は函館戦争が終わって明治3年のこと。
円筒形の羊羹には切るための糸が付いていて大変便利です。これ考えた人はどんだけ面倒くさがりだったのか(笑

函館への帰途はバスを使いました。
ほとんど寝ていましたが、ときどきふっと気が付くと山奥のような所を走っていました。二股口のあたりとか通ったのかなあ。(函館-江差の路線図が見つからないよ函館バス…)
江差は旅人には居心地の良いところでした。函館のような派手な史跡はないけれど、地味でも大切に残そうという雰囲気を感じられたこともあるし、何より出合った人たちが皆ニコニコと接してくださったことを思い出すと気持ちが暖かくなります。いつかまた訪ねる機会があればいいんですけど。
右往左往
author : 遠野 | comments (0) | trackbacks (0)

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