香港旅行記[2004年2月21日〜24日]

2月22日(星期天)

粥麺店は7時くらいからやっているというけれど、本当に7時からやっている店は少ない。茶餐廳は開いてるけどお粥が食べたい気分だったので、うろうろと探し回ってようやく海皇粥店が開いているのを見つけました。 オーソドックスに皮蚤痩肉粥をたのんでみる。ダシが効いてて濃厚でとろとろで具沢山なお粥で、小ぶりのどんぶりに見えるけど完食する頃にはお腹いっぱいです。向かいの席に座ったローカルのおばあちゃんは腸粉まで頼んでたけどな。朝からよく食うなあ。それにしても、こっちが一人だからといって、周りに空いてる席がいっぱいあるのに何故ここで食べるのじゃ、おばあちゃん?

腹ごしらえをしたらハガキを投函しにトラムに乗って中環へ。郵便局は多分あちこちにあると思うんだけど、ガイドブックでは分からなかったので、とりあえず中環の郵便総局へ出ました。(この後尖沙咀のスターフェリー乗り場にポストと切手の自販機があるのを発見。案外あちこちにあるみたい。)
トラムを立法会大楼の前で降りると、すでに皇后像広場には阿媽さん達が集まってきていて、思い思いにシートを広げたり、ゴスペルの練習をしたりしています。
阿媽さん達に混じってハガキを書いて、郵便総局で投函。そしてふと顔を上げると、そこにはホテル・マンダリンオリエンタルが。
…ああ、そうか、ここなのか。
ここも香港電影ファンにとっては忘れることの出来ない場所の一つ、張國榮(レスリー・チャン)終焉の地であります。もちろん今はあの悲劇の影は全くありません。でもきっと4月1日にはまた花束で埋まるんだろうな。

トラムで取って返して銅鑼湾の辺りで降り、波斯富街からハッピーバレー競馬場を右手に見つつ黄泥涌道を進み、最初のわき道(樂活道)を右へ入ったところにあるのが聖マーガレット教会。 映画「逃避行」のあの教会です。この映画、内容はすでにおぼろげな感じなんだけど(ごめんよアンディ…。)この教会のシーンは印象に残っているので訪ねてみたかったのです。
中では日曜のミサの最中でした。信者でない身で入っていくのもためらわれたので、入り口からしばらく覗き込んでいると、西洋人だけじゃなく、香港人らしい人もどんどん入っていきます。香港は狭い土地の中に仏教、道教、イスラム教、キリスト教、ユダヤ教、(インド人が多いからヒンズー教も?)の寺院がひしめいているので、訪ね歩いてみるのも面白いかもしれない。

来た道を戻る途中、「中馬場入口」とあるのを発見。何やらさかんに人が吸い込まれていくので、「中馬場って内馬場のことか?今日はレースないはずなのに入れるのか??」と首をかしげつつ、とりあえずついて行ってみました。
地下道を通って外に出ると、そこにはサッカー場が。…え?サッカー場?
一瞬出るとこ間違えたかと思ったけど、ハッピーバレーの内馬場は、サッカーグラウンドや運動場やジョギングコースになっていて、無料で開放されていたのでした。広いもんだからサッカーグラウンドなんか2つも3つもあります。しかも大盛況。これが日曜だからなのか、レースのない日だからなのかは分からずじまいだったけど、それにしても広くって気持ち良かったな。
内馬場を横切って正面に出ると、ここでも一般人らしき人々がどんどんゲートの中に入っていく。(もしかしたら職員だったのかも…)もし駄目だったらどこかで止められるだろうとたかをくくって自分もどんどん歩いて行ったらば、とうとうスタンドまで着いてしまいました。丁度芝コースに散水中だったので、水が朝日に光って綺麗なことと言ったら!
ずっと眺めていたいくらいだったけど、何しろ小心者なので写真を一枚撮ってそそくさとその場を離れたのでした…。

ニューススタンドで東方日報、途中の店先で蛋撻(カスタードタルト)を買い込んでホテルへ戻り一休み。う、美味い…。

この日は繁華街を離れて沙田へ向かいます。
沙田といえば競馬場。油麻地でMTR觀塘線に乗り換え、さらに九龍塘で九広鉄道に乗り換え馬場駅で降りると、ホームから入場口までは直通です。(ただし馬場経由の路線はレース開催日のみ運行)入場料はHK$10。ここでもオクトパスが大活躍です。もう何でもアリだよオクトパス。
この日のメインは第8レースの香港金盃(帰ってから調べたらGIだった)。暑いくらいのいい天気。
ここまで来たんだから1回くらいは賭けてみたい。…が、買い方がわからない。もうすぐ第1レース出走のはずだし、1回様子見かなーと呆然とモニターを眺めていたら、第1レース1番の馬名が「少林」だというではないですか!
……これは買いでしょう!!(えー)
馬連で1−7(好きな数字)を買うことにして、当てずっぽうにマークシートを記入して窓口へ。案の定間違ってたけど窓口のおばちゃんがニコニコしながら直してくれました。そういえば競馬場の人達は皆愛想が良くって、何だかほっとしたなあ。フードコートで腹ごしらえしたときも、「三文治」すらちゃんと発音できなかった人間にニコニコ対応してくれたし。本当にここは香港なのかしらん。
馬連1−7の直前オッズは215倍。…えー、結果は書きたくありません。

競馬場を出て、萬佛寺を目指します。「無間道」の冒頭に登場するあの寺です。
九広鉄道を沙田で下車すると、駅のすぐそばまで山が迫っています。
こ、この上にあるのかあ…。
萬佛寺への道は一本道なんですが、この一本道を見つけるのにちょっと手間取る。駅の北側に昔風の家が並んでる駐車場のようなところがあって、その間を入っていくと、万佛寺行きの登り道が見つかります。あとは道なりにひたすら登るだけ。

萬佛寺へ行く前に沙田のショッピングセンターのカフェで一休み。ここで鴛鴦茶に初挑戦しました。本当だ、紅茶とコーヒーのどっちの味もする。不思議だけど美味い。美味いので香港にいる間中、ことあるごとに飲んでました。

体力が回復したらいざ萬佛寺へ。登り道といっても山道ではなく、ちゃんと舗装されているので歩きやすい。枝分かれしてしている細い階段を見上げると、その先にはレトロな感じのお家が点在しています。眺めも良さそうで何ともいい風情です。ああ、こんなところに住みたくないなあ(汗。…だ、だって、疲れて帰ってこの階段登るんだよ!?絶対無理!不可能!ここに住んでる人はすごいよ!
ひたすら登っていくと、次に階段が待っています。この階段からが萬佛寺といってもいいかもしれません。 両側にはずらりと坊さんの像が並びます。しかも全部金ピカです。安っぽチープさ全開ですよ!ブラボー!
皆さんやわらかい笑顔を浮かべておられますが、あれは私達がひいこら言いながら登っていくのを見てほくそ笑んでいるのかもしれません。いや、そうだ、そうに違いない。くっそー!むかつく!何だこのやろう!負けねえぞ!
…とまあ、負けん気はあっても体力はないので休み休み登るわけですが、気が付けば前を歩いていたおばあちゃんとおばちゃんと娘さんの三人連れは遥か彼方です。ヤバイ、体力がおばあちゃん以下だよ。
「無間道」のサム一行もここを登ったのかと思うと面白い。ていうか陳冠希(エディソン・チャン)や曾志偉(エリック・ツァン)も登ったんだよね。まさか合成てなことはないよね(笑)スタッフも機材背負って登ったのか。うわあ…。
今どの辺りまで来てるんだろうと不安になり始めた頃に萬佛寺到着。それほど大きいお寺ではありませんでしたが、想像以上の仏像の数とチープさに圧倒されます。地元の人が熱心にお祈りをしているのも印象的でした。

晩ごはんは、ツアーのおまけでもらった糖朝のクーポン券を使いに尖沙咀へ。たまには目新しいしものを食してみようといつも思っているんだけど、結局今回もエビワンタン麺になりました。チャレンジ精神が足らんなあ。

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聖マーガレット教会

手前の道路が樂活道。右が聖マーガレット教会で、奥の方にハッピーバレーの内馬場が見えています。

ハッピーバレー競馬場内馬場。コースの内側を走る人々。









こちらは沙田競馬場。

第1レースを勝った密令神駒と馬安東(A.マーカス)騎手 。











かわいらしい家々の間を入っていきます。

萬佛寺への道。

かろうじて分かった太上老君(左)と大人気な関公(右)。

がんばりや〜(猫は本物)。
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